30%の壁
一般に5年生存率というのは、診断がついてから5年後に生きているかの割合。
急性リンパ性白血病の場合、5年生存率は30%~と言われている。
これを聞くと「すくなっ」と誰しも思うだろう。
私の場合は2017年の5月に病名がわかったので、もうすぐ丸8年ということになる。
30%の中に入ったということか。
途中、造血幹細胞移植という治療をした。
私は臍帯血移植だったのだが、移植中に命を落とす人は30%と同意書にかかれている。
この場合は「多っ」と思われるのではないだろうか。
移植しか生きる道はないと言われ、移植をすればその命を落とすかも…といわれ、同意は生きる道筋&死ぬかもの狭間で常に微妙だった。
先に進むには同意するしかないわけで。
この場合は2回の移植とも70%に入ったと考えるべきか?
治療前はちゃんと細かく親切に説明が行われて、どんな些細な質問にも答えて下さるのだが。
どう考えても患者は普通じゃない状態だ。
なので、カンファレンスルームは一族郎党が入っていく場合も多い。
侃々諤々なかなか出てこないのだ。
なので、私はいつも一人。
一人で話を聞いて、一人で決める。
神経毒の強い薬(抗がん剤)なので、歩けなくなるかも…と言われても、ほかに頼る薬がなければそれでお願いしますと頭を下げるしかないのだ。
決まってしまえば、そこから先は一人ではなかった。
一見独りぼっちの病室でも、いろんな人の魂がわっしょいわっしょいと私を盛り上げてくれて、常に祈ってくれていた。
だからちっとも孤独じゃなかったし、前向きになれた。
あとの5年のパーセンテージなんてわからないけれど。
それでいい。
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