面会
面会待ちの人で待合室はごったがえしていました。
母を待っている部屋は、いわゆるみんなが面会をする部屋ではなく、カンファレンスルームのような個室でした。
待ちきれずに廊下に出ると、点滴棒につかまった母が看護師さんにかかえられているように支えられています。
私の顔を見ると泣き出しそうな顔をしました。
生まれてはじめて、あんな心細そうな母をみた私は走り出していました(病院内で走ってはいけません)
母をぎゅっと抱きしめて「大丈夫だからね。mikiがきたからね。」
母は泣いているようでした。
父が「元気そうでよかった!!」と20m先から叫んでいます(病院内で大声を出してはいけません)
看護師さんの反対側から母を支えます。
がんばったね。ほら、hiroki(本邦初公開の愚弟の名)が来たんだよ。
母の顔が明るくなりました。
ごめんね、せっかくの休みなのに。
と母。いや私もそうなんだが…。
こんなに弱った母より、それをみた父が心配でしたが…さすがです。
笑わそうとする父、笑うと手術したところが痛む母…。
それで、昔父が盲腸で入院した時に小さな弟が病室にいるだけでおかしくて、縫ったとろが痛かったという話まで。
ちらっと廊下を見ると、西郷どんだっ!!!!
走っていき(だからだめです)
先生ありがとうございました。
先生を信頼してたから、絶対大丈夫だって信じていたんです。
と、私が普段ならいわない言葉をはきだしました。
私はずっと母の肩をだいていました。
点滴のところが緑色に変色してます。
自分のことがあるから、あれはたいしたことないんだとわかるけれど、父と弟はびっくりしています。
やがてリハビリの先生がやってきて、いろいろこれからの計画を話しました。
おかげで、20分の枠が伸びてよかったです。
最後は明るく手をふっていた母が、お腹がすいたと。
まだ飲み食いがだめなんです。
私が何年か前の誕生日にあげたマスコットを持っていくと、自分の荷物に入れました。
ぴーちゃん(その子の名) 頼むよ。
ずいぶんやせてしまったけれど、きっと食べてないからよね。
おいしいものつくって待ってるよ。
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