mikiログ的怪奇譚~百ものがたり~第54夜
ちょっと哀しい終わり方のオカルト?はお好きですか。
tetujin様のお話 しめにはいられました。
☆☆☆
さて、話はいよいよ完結。。
50本目のメモリアル・ダイビング。サイパンのダイブ・ポイント、アイスクリームでの水深20mからの緊急アセント。理由は高圧ホースのバースト。。。だが、彼女の死が減圧症であるとは思っていない。
帰国して数日後の彼女の突然死。そして、一緒に浮上した彼を苦しめる全身の関節の減圧症状。。
「高圧酸素を吸うと、やや調子が良くなる」と彼は言う。しかし、その効果は数時間の限定的とも。
それでも高圧酸素治療により、その夜はゆっくりと眠れるようになり、どういうわけだか知らないが、生前の彼女をことを夢でよく見ると彼はいう。
「実は、サイパンでの彼女のメモリアル・ダイブに誘ったのは俺ではなく、友人だった」とも言う。彼女は3人一緒を希望したものの、友人が仕事で行けなくなり、彼がその代わりとなったようだ。
「俺が断っていれば・・・」
・・・そういう問題じゃなくて、パニクって緊急アセントをしたことが問題なのだ。が、それは言わないでおこう。それに、彼女の死因ははっきりと伝えられていない。
空気は知っての通り、80%が窒素。残り20%が酸素。・・・これに対し高圧酸素100%の吸入治療。ほとんどの人は、一生吸うことのない純酸素だ。
・・・高圧の純酸素の吸入は、脳に特別な活性をもたらすのかもしれない。それが、とある世界とのチャンネルを開くのかもしれない。いずれ個人の脳内のことだ。医学知識のないぼくにはわからない。
潜水艦の内部を想像させる配管とかバルブとかある高圧室。部屋の中は、長椅子が置いてあって、数人が腰を掛けて1時間程度そこで過ごす。たった2回のそうした治療ののち、ぼくの股関節は見違えるほど回復、痛みはどこにというくらい無くなった。
医者が言うには、ぼくの股関節の痛みは減圧症が原因だったかどうかはっきりとは分からないが、体質によっては減圧症にかかりやすい人がいるとのこと。
どの器官だったか体の器官に先天的な穴があり、それで高圧空気が悪作用するらしい。
とは言われたものの、その後何度もダイビングしているが、関節が痛むとかの減圧症状が再発したことは今のところない。
ぼくの体の変調は、なくなった彼女からのメッセージだったかもしれない。おかげで数年ぶりに彼らの近況を知ることができた。今は彼女の冥福を祈るのみだ。
なお、見えない体質のぼくには、高圧酸素により脳を活性化しようが、見えないものはまったく見えない。下着の透視もできない。
*****************
・・・なげーっとか、盛りすぎとか。いろいろ言われそう。なので、140字でまとめてみますね。
「パジャマ姿のよれよれの中年男性の入院患者や、四肢を動かすのに苦労している若い男など、互いに全く知らない患者、計4名で受けた東京医科歯科大の高圧酸素治療。その治療室の中でぼくが経験したのは、活性化された脳内に造り出された異界の世界と、そのチャンネルを通して再会した顔見知りのダイバー」
・・・やた、140字で書けちゃった。
そう、「実は俺は見えないタイプかどうかわからないが、高圧室でであった彼は幻覚だった」
彼女のこと、好きだった。彼女がサイパンで最初に潜った日のログブックには、「海で出会った生物」にぼくの名前だけが大きく書かれてた。
だけど、へたれなぼくには気の利いたことは何も言えなかった。
彼女が死んでいようが生きていようが、彼女のことは一生忘れない。ほんのひと時の思い出だけだけど、心に大切にして生きて行く。
またmiki部活話。
130話
先輩の家に遊びに行った時の話です。
お宅は以前にご商売をされていたようで、ビルになっており上の方に先輩のご家族がお住まいでした。
お父様は他界されていたのですが、お母さまとご兄弟が住んでらした記憶が。
先輩の部屋でみんなで談笑していました。
その先輩が言うには、その窓の外から父が見てる時があるのだとか。
ここは5階…。
いろいろご心配なんですかね。
その前にほかの人から聞いたのですが、亡くなったお母さまがよくあらわれる…と。
家族だから嬉しいのかと思いきや「怖いからもう出ないで」と言ったとか。
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そろそろ涼しくなってきたので、季節労働者のtetujinは消えますね~。
辞め時を知らないと、最後はひとりぼっち。どっかの国の首相みたいになっちゃいますから。。
ボリビア航空で、ラパスのエル・アルト国際空港に到着。標高約4,061m。
標高から気圧を計算すれば629hPa。海面気圧の6割だ。
「標高が高いと空気が薄くなる」とよく言われるが、気圧が下がっても酸素濃度は同じだ。
だから高山で息苦しさを感じるのが不思議だった。
http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~dangan/DATABANK/altitude/highaltitude.htm
・・・酸素分圧が下がると、動脈血の酸素分圧も下がる(ダルトンの法則)んすね。いまいち、理解ができていないが。。
血液の酸素飽和度が下がれば、いろいろな低酸素血症(高山病)による高度障害の症状がでる。
主な症状は、頭痛、吐き気、嘔吐、めまい。症状が重度になれば高所脳浮腫や高所肺水腫がおこり、命が危ない。
酸素分圧の低下により低酸素血症となると、頚動脈小体が呼吸中枢(延髄)を刺激して過呼吸が起こる。
(過換気により低炭酸ガス血症となり・・・、フリーダイビング中、水面でブラックアウトの原因になるのだが、潜るわけじゃないから置いておいて。。。)
つまり、ハアハアゼイゼイ(*´Д`)となるわけだ。
人によって、高度障害の症状は変わる。
ぼくはペルーのマチュピチュで、ワイナピチュ山(標高2700m)に登り、あらぬ幻覚を見ちまった。
まだ夜が明けてないふもとマチュピチュ村から、つづら折りになっているハイラム・ビンガム・ロードをシャトル・バスで約30分。
大勢の観光客に混じって、朝日の中を空中都市マチュピチュへ。
晴天のマチュピチュは気温20℃。高地ゆえ空気が乾燥して晴れ渡り、山々や谷を綺麗に見渡すことができる。
崖の上にたたずむのリャマたちの脇を通ってワイナピチュ山へ。ガイドブックに書いてあった「標高2700m」をなめていた。
富士山よりも低いじゃん。
ワイナピチュ山の行程は50分ほど。空気が乾燥しているから、やたらと喉が渇く。そして、脱水症状に。
血液がドロドロになれば低酸素血症による高度障害の症状が進む。。。
フラフラになって頂上へ。下りのことを全く考えてない無謀な初心者だ。。
熱中症による両足の痙攣。はたして下山できるのか・・・。
下りの登山道でうずくまった時、黄金のマスクをかぶり、赤紫と茶色のシマシマのケープ状の族衣装を着た子供たちを見た。
かれらは、空中を行進していた。かつての祭礼で、いけにえとして神にささげられた子供たちだ。
もう一度言うぞ。死者のこどもたちだ。。
コカの葉の大量摂取により瞳が弛緩し、瞳孔が開いている。肋骨は切り取られ、心臓がかき出されている。。
一人の男の子と目が合った。。。
投稿: tetujin | 2021年9月 4日 (土) 08:49
tetujin様 こんにちは
季節関係なく、時折UPすることにしました。
別に、来年の夏が私には来ない…などと悲観しているわけではなく、けっこう冬場でもいろんな話があるので。
なので、思いついた時はどうぞいらして下さい。
投稿: miki⇨tetujin様 | 2021年9月 5日 (日) 13:09