針三羽烏
朝一の採血はベテランT看護師によるものだったのに、やはり1カ所では引けずにやり直しとなった。
これが…午後の前哨戦か…。
O医師かA医師以外の先生でお願いします。
そんなささやかな祈りすら届くはずもなく、迎えにきてくれたのはO医師、処置室でスタンバってたのはA医師。
骨髄穿刺(こつずいせんし)はマルクといわれ、腸骨に骨髄穿刺針を刺して骨髄液を吸引する検査。
また、骨髄生検針にて骨髄の一部を採取。
麻酔は骨の中には達しないので、吸引、採取には痛みをともなう。
そして、ホームセンターで売っているような工具で穴をあけるときたもんだ。
するとA医師の後ろから「お久しぶりです。」
あ、aiboを持ってきたaibo担当T医師!!!!
A医師より上位の医師なので、やはり針は剣士Aにゆだねられた。
麻酔の針、いたたっと思ってもじっと我慢。
骨まで到達するあの感覚。
息を吸って吐いて吸って…とめましょう。
ぐいーーーーーっ
ドライですね。ドライですね。といいあう医師たち。
素人にもわかる。きっと髄液が引けなかったのだ。
場所を替えましょう。
又いちから、そして ぐいーーーーーーっ
ドライですね。ドライですね。
途中T医師に代わってなんとか採取された髄液は白血病の検査としては十分らしい。
ただし、今日はばい菌がいるかの抗酸菌検査や何とか検査で、たくさんの髄液がいるみたい。
これ以上は…という医師たちに
「反対側でもお願いします。」とmiki。
こうなったらとことんだわ。
反対側の方が痛い、何もかも痛い、こっからどんだけ髄液を採るんだ…。
あるツールが足りずに取りに行っている間、T医師がコロの事を話してくれた。
私のコロは次もコロ、次もコロ、でも今はポチ。
今までは患者が変わるごとに性格もリセットしていたらしいが、前の人の育てた性格を引きつぐ事になり、私が離れても性格はリセットされなかったらしい。
コロ改めポチは私がとてもかわいがった?ので、一番人懐こくて甘えん坊なのだという。
処置室は無菌室の近く。
がんばれ!ワンワン そう聞こえた気がして泪が落ちる。
そして又A医師により、反対側にて炎の針地獄がはじまった。
息をすって吐いて吸ってとめましょう、ぐいーーーっ ではなく ぐいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ
まだ5ccです。
あとどのくらいかな。
根性 根性
「いっ!!!!」
たい?? と続けるA医師。
大丈夫です。
1時間も出てこないからどうしたのかと、心配する看護師さん。
通常15分くらいなので。
1回で3~4回マルクを行った感じ。
とりあえず一番嫌いな検査が終わった。
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