mikiログ的怪奇譚~百ものがたり~第20夜~
第62話は久々tetujin様 63話はmikiにて(tetujin様の話で思い出したのを書きました。内容は怖くないけれど、それも1話に混ぜる根性が怖いかと)
ということで、今宵は第64話でございます。
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仲良しKちゃんは都内に住んでいます。
その日も仕事が遅くなり、時計をみると23時をまわっていました。
都心といっても、昔ながらの家が多い古い町です。
バス通りから自分の家に入るのには、鉢植えの並ぶ一方通行の路地を入っていくしかないのですが、手前の家の塀など、竹を格子状に編んだ今時珍しいもの。
20cmくらいに大きく編んだ格子の竹垣なので、お庭が見えるんです。
その家の手前で、お庭の方からこちらを見る視線を感じたそう。
人がいる!?
お年寄り夫婦しか住んでいない家なので、こんな時間なら、いつもしんと静まっているお庭です。
ど、どろぼう・・??
格子に顔をはさむ様にして立っていたそれには目がなく、ただ暗く、でも、こちらを見ているように、Kちゃんの動きにあわせて顔をゆっくり動かす。
目がないのに、しっかり目があい、Kちゃんはパニック!!
な、なに?? 今のあれは??
ひょっとしたら、mikiが前に見たシャドーマンとかいうUMAの類??
追いかけてくる気配はない。
でも、まだ見られているのがわかる。
震える手で鍵を探す…。
ドアを開こうとした瞬間…!!
ギャーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!
Kちゃんの天敵、巨大ゴッキィが、ドア横の壁に張り付いていて、「一緒に中に入ろう」的雰囲気をかもし出していたとかっ!!!!
あわれ、シャドーマンの存在も忘れる、真夏の夜の怪。
GKB>UMA
(おいらと一緒だっ)
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コメント
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((´^ω^))エヘヘ 季節労働者tetujinと異国の港湾労働は職種が一緒のようで。。
思い出していただけて光栄っす。( ^ω^)vピース
では、長いの投入~っ
************************
「ねえ、キスして」
助手席に座ったkeikoが、俯きながら言った。
パンダのようなメイクの目から、大粒の涙がにじんでいた。
ぼくらは2人ともニートだった。
知り合ったのは、ネット上にあった自殺サイトのひとつ。
楽に死ねる方法をググってそのサイトを見つけた。
書き込みにあった「心中相手募集」。
やがてぼくらは捨てアドで連絡を取り合うようになった。
2人が選んだのは筑波山の林道での硫化水素自殺だった。
「私が死んだら彼は泣いてくれるかな?」
失恋の痛手から立ち直れないkeikoはそうつぶやく。
ぼくはといえば、学校を出てからフォトコンに応募し続けては落選を繰り返していた。
夢を追いかけたと言えば聞こえはいいが、なんの積み重ねもないまま40歳を過ぎてしまった。
とっくに夢を失い、この先は老いて朽ち果てるほかない。
将来の不安もだけど、なにより生きることに疲れ果ててしまっていた。
「写真を撮ってもいい?」
「そういえば、フォトグラファーだったわね」
「ぼくの写真を芸術といってくれたのは君だけだよ」
メディアの要求は衝撃的な写真を撮ること、撮った写真はそうしたものばかりが喜ばれた。
十数年前に精神を病んだぼくの前彼女の衿子がアパートから身を投げたとき、ぼくは遠くの地面に小さく横たわる衿子の姿を写真に収めた。
なんでこんな写真を撮る?
多くの人が抱く疑問だ。だいいち自分自身が何故そんな気になるのかわからなかった。
そして今もなお、こんな時に写真を撮ろうとしている。
「・・・なんだかおかしいよね」
このまま死ねば絶対に人の目に触れることなどない写真。
鼻を突くガスが徐々に満ち始める車の中で、いったいぼくは何がしたいのだろう。
こんな写真を人に見せたくない。
撮った写真のデータをカメラから削除しようとした時、ぼくが手にしてたカメラが古いフィルムカメラであることに気がつく。
十数年も前に、道路に横たわる衿子の遺体をとった時のカメラだ。
アルバイトの末、ようやく手に入れたニコン。アナログのカメラだからデータの削除なんてできやしない。
助手席でぐったりとなったkeikoを見て気がついた。
十数年前に飛び降り自殺したはずの衿子。なくなった時と全く同じ服装。
何気なく見たルームミラーに移る自分も、まだ20代だったあのころの顔だった。
薄れ行く意識の中で、走馬灯のようにいろんな事が心に浮かんだ。
・・・そうか、ぼくは年老いた自分の夢をみてたんだ。
投稿: tetujin | 2014年7月24日 (木) 21:31
tetujin様 こんばんは
本文より長っ!!
その調子でお願いします(って自分がガンバレ)
げ、私の一番大事にしているのは、叔父の形見の
ニコンFどす。超アナログ…。
投稿: miki⇒tetujin様 | 2014年7月24日 (木) 22:12