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2011年3月16日 (水)

祖母の戀のお話

祖母が通るとき、その男性(ひと)はいつも庭先で洗濯をしていました。


彼の下宿先は、祖母の通う小学校の通学路にあったから。。


いつもいつも彼は洗濯してた。靴下とかハンカチとか洗って干して…。


ずいぶん年上のそのお兄さん、彼女がある日ついに発した言葉…。


「男のくせに洗濯してる!!」

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それから通るたびに「男なのに洗濯しちゃってぇ!!!」


この小学生ウザイ。。


そしていつしか少女は大人になって、親の決めた男性との結婚話もすすんでおりました。


彼女が発した言葉「私××さんと結婚する!」


別につきあっていたわけでもなんでもなくて。。


ただ、靴下を洗うその青年がずっと大好きだったの。


彼女が不器用に初恋を貫いた街を、私の愛する海がさらっていきました。


海からの優しい潮風に乗って、運ばれるふたりの思い出の街。


あとかたもなく、消えてしまった…。。

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