adios最終話 さらに「つづき」
どんな小さな手術でも、身内の承諾がいります。
か、簡単な鼻の手術なんで…。
と入院パンフレットなどと一緒に承諾書を親に見せます。
「なんで…五反田のこんな大きな病院なんだ…?」と父不思議そう。
最初に診てもらった三叉神経痛の専門の先生がね…。
説明は簡潔に。。
かつて父の父(祖父)のガンが、長男である父にだけ知らされたとき、あまりのうろたえぶりに家族全員が「あ~ガンなのね」とわかってしまったという逸話があるだけに、娘の私に「もしや」があれば、きっと先に逝ってしまうに違いありません。
「でも、大丈夫なのかしらね」と母。え…。
「大酒飲みって麻酔が効きにくいっていうじゃない?」
(ゲそ、そこですか… お医者さんにも止められているし、今年に入ってから一滴も飲んでないですしね。てか、大酒飲みはないでしょ…。ほかの心配はないのかにゃ)
入院の前の日、万一の事が術中にあって、この部屋に戻ってこれなくなった時も想定し、友達には一番に部屋に入ってもらい「処分してもらいたいもの」の位置を知らせる事とします。
それは、少女の頃より書きためた日記であったり、ばかばかしい写真達だったりするのですが
ノートパソコンと本を何冊か、いろいろ詰めたらまるでメッシュみたいに重くなったバッグを持って病院へ。
入院の説明を受けると、先生がやってきて、
「耳鼻科のベッドがいっぱいなので、産科の病棟で入院してもらいます。」
「え…」
「ここより明るくて綺麗ですよ」
さらにさらに「つづく」
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